コンテキストの時代を読んで

コンテキストの時代

コンテキストの時代 ウェアラブルがもたらす次の10年

コンテキストの時代 ウェアラブルがもたらす次の10年

one to one でサービスやプロダクトを提供していくためにはどうしたらいいのかという話。 どうすれば全ての人の状況(コンテキスト)を掴み、サービスを提供できるかできるのか。 この本では、以下の5つが有効な方法だと考える。

これらを積極的に活用した事例が多く紹介されて面白かった。 特にGoogle nowなどのアシスタントが今後どう進化していくかはほぼ上限がないとすら思える。

スタジアムを家より快適に。そこでしか得られない体験を。

ペイトリオッツのスタジアムの話。 オモシロイと思ったのは、スタジアムで7万人が同時に動画を再生しても耐えられるほど強力なスタジアム内のWIFIを提供したという事例。 どんな動画が見れるかというと、HDカメラをスタジアムのいたるところに設置、一台のカメラはスーパースターのクォーターバック トム・ブレイディーだけを試合の間ずっと映し続けるらしい。こうした配信を平均1.2万のデバイスが再生する。 スタジアムの観戦は臨場感や即時性が売りだが、テレビでもできるじゃんという辛い現実に直面している。それにスタジアムのご飯は高いし、トイレは行列。家のほうが快適だろう。 そこを埋めるために、空いているトイレの場所や飲食の予約などをモバイルで確認実行できるようにし、さらにその場でしか見れない配信を提供する。日本でも京セラドームがスタジアムの中でスマホアプリでビールの売り子を呼び出したりできるような仕組みをトライしている。売り子の顔やメッセージ、おすすめ商品が確認できるような仕組みをパイロット版としてテストしているというニュースが有った。

センサーとビッグデータと都市

メンフィス市

警察は、民間の予測分析技術によって、いつどこで重大な犯罪が起こりそうかを予想できるようになったという。そのデータによって警察はパトロールカーを再配置し、重大・凶悪犯罪を最大30%減少させた。パターン認識の技術は警察がこれまで気がついていなかった事実も明らかにしたという。例えば、自動車泥棒は雨の日に多い。

サンフランシスコ市

データと埋め込みセンサーを使って市内の数千マイルに渡る下水道から発生していた公害を減らした。予想情報によって保守・修繕費用が11%改善した。

チャタヌーガ・ハミルトン群

落ちこぼれるおそれがある子どもたちを早期に発見できる分析システムを構築、落ちこぼれる可能性がある子供を早期発見し、教員による個人的な配慮やカリキュラム作成が可能になり卒業率が8%向上。

他にも多くの事例が紹介されていておもしろい。バスの乗車率をあげたり、信号のコントロールと交通量情報を統合したりすることで効率化させる技術を提供する企業が多くあるという。

ソーシャルネットワーク

企業に健康的習慣をつけさせる福利厚生を提供する会社keas

Keas.com: Corporate Health & Wellness

キーズは社員を6人以下のチームにして、どれだけ体重を適正体重に近づけたかを競わせ、賞金を設定する。個人にとってのプレッシャーは個人的な目標達成よりもチームに貢献したいという気持ちのほうが大きい。コンテキストというよりはシリアスゲームのように思えるが、先に上げた5つの要素を活用せず、紙とペンだけでは継続可能な仕組みを提供出来ないだろう。

喘息患者を救う

発作が起きて患者が吸入器を使うと、装置が時間と場所を記録してウェブサイトに送り、医者や公衆衛生担当官が情報を共有する。地域ごとに患者全員のデータを集めて仕様パターンを見極め、地理的な喘息のホットスポットを特定できるという。 ニューヨークの小学校の小児喘息患者グループのデータでは、毎日通学路の同じ場所で吸入器を使っているらしいことがわかった。調べてみると付近には製油所があり大気汚染濃度が高いことがわかった。 親たちには学校への往復で避けるべき場所を子どもたちに伝えて、吸入器を使わなくて済むようになったという。

アシスタント

Google nowやSiriなどのテクノロジーは今は、定型のタスクしかこなせない。 しかし、デバイスやユーザーのコンテキストを探るセンサーの普及がすすめば、より多くのことができるだろう。